2009年11月30日月曜日

まねる力

今回は他の方のブログを見ていて、Bloggerのブログでも、ReTweet機能をつける方法を見つけました!
こちらです!このページのお世話になればよかったんですね〜!

2009年11月27日金曜日

緊急告知「雨はすべてを洗い流す ―在宅死に向き合う三家族の絶望と再生の記録―」

北海道家庭医療学センターのOBで、私の1つ先輩のDrが働くクリニックのドキュメンタリー番組が放映されます。
北海道にお住まいの方は、是非、ご覧下さいませ!

2009年11月3日火曜日

平成22年度 第1回家庭医療専門医認定審査のための試験

家庭医療後期研修プログラムの後期研修医の皆様 
はご確認下さい!

日本家庭医療学会のホームページの更新情報のところに、
10月30日付で、「日本プライマリ・ケア連合学会による後期研修
プログラム認定と専門医認定について掲載しました
」とありました。

ポートフォリオの件も、正式に発表されています。

また、平成22年度の受験者に関しては、詳細な報告は、家庭医療専門医を
特徴づける能力(詳細5事例)と家庭医療専門医が持つ医学的知識と技術
詳細5事例)の合計10事例の提出でよいとのことです。

2009年11月2日月曜日

家庭医療を体験しよう!in岡山大学

とても面白そうな勉強会の紹介メールが届きました。
転送自由とのことでしたで、ご紹介します!
吉本先生は、私は若手家庭医部会でお世話になっております。

ーー以下、メールーー
はじめまして。岡山大学医療系サークルOCSIA(オシア)の湯口賢です。
12/19(土)・20(日)に岡山で若手家庭医によるワークショップを行いますので、
家庭医、地域医療、プライマリーケアに興味のある方。
普段の学校の勉強や毎日のデューティーに忙殺される毎日に少し
退屈を覚えている方、是非ご参加ください。


■「家庭医療を体験しよう!in岡山大学」
~亀田FCと奈義FCのコラボレーションによる家庭医療勉強会~

講師:亀田総合病院・亀田ファミリークリニック館山 シニアレジデント・スタッフ4名
奈義ファミリークリニック シニアレジデント・スタッフ5名
中山明子(シニア1年目、医師4年目)
寺岡英美(シニア1年目、医師6年目)
家 研也(シニア2年目、医師6年目)
本山 哲也(スタッフ、医師7年目)
松坂英樹(シニア2年目、医師4年目)
大倉佳宏(シニア2年目、医師6年目)
木島庸貴(シニア2年目、医師4年目)
田原正夫(家庭医研修2年枠、医師12年目)
吉本尚(スタッフ、医師6年目)
(講師は9名。状況により変わることありますがご了承ください。)


対象:家庭医療に興味のある人なら医学部問わず誰でも。
(学生・初期研修医・後期研修医・医師・薬剤師etc)

協賛:岡山SP研究会(←模擬患者さんのグループです)

スケジュール:
1日目:12/19(土)午後1時~午後6時、懇親会
2日目:12/20(日)午後9時~午後1時予定
内容:
2日間でケースを通じて家庭医療の考え方を体験する。
ディスカッションでの参加型ワークショップです。
対象は医学部だけでなく、家庭医療に興味がある学生ならだれでも。
知識の有無は問いません!岡山にゆかりがない人も、気軽に遊びに来てください。
夜は懇親会で、複数の施設の家庭医療のレジデントもいるし、複数の大学からの参加者も
いるので家庭医療だけでなく普段のことでも飲んで騒いで楽しみましょう!

場所:岡山大学 管理棟6階 第8・9カンファレンスルーム
時間:19日12時半より受付開始
費用:500円(お菓子・飲み物代等)
懇親会:とり姫(岡山のおいしい地鶏焼き鳥)30名ちょいまで先着順
持ち物:楽しむ力、名札、筆記用具
※宿泊先はご用意できませんが、メールにてお尋ねいただければ
近場のビジネスホテル等をご紹介いたします。
※お車でお越しの際は駐車券をお配りいたしますのでその旨お知らせ
ください。
参加希望者は以下の内容をコピペで
岡大6年湯口まで⇒ tadashisnow@yahoo.co.jp
※締め切りは11月末日とさせていただきますが、定員に達し次第
申し込みを終了させていただきます
■参加申し込みフォーム
①名前(ふりがな):
②所属(学生であれば学年):
③参加日:19日 or 20日 or 両日
④懇親会:参加 or 不参加
⑤連絡先 E-mail:
電話番号(緊急時のみ使用):
岡山大学医学部医学科6年
湯口 賢
メールアドレス: tadashisnow@yahoo.co.jp
オシアHP: http://www.ocsia.umin.jp/
ーーメール、ここまでーー

2009年10月26日月曜日

振り返り

 皆さんは、自分のしていることを振り返る時間を作っていますか?

 『振り返ろう、振り返ろう』と思っていても、日常に忙殺され、なかなか時間がとれない。

 そんな経験はありませんか?

 HCFMやMFCでは、定期的に、振り返る機会を設けることで、振り返りをシステム化しています。

 今朝のMFC幹部会議は、各部門の直近3か月振り返りでした。

 僕は、外来部門と地域包括ケア部門の担当なので、先週の水曜日と木曜日で、部門内での振り返りを実施し、レポートを作成し、会議に提出しました。

 僕らは、まず、年度の始めに、今年度に達成する目標を立てます。

 そして、その目標を実現するためのプロジェクトを計画しました。

 今朝は、このプロジェクトがどこまで進んだのかを振り返りました。

 プロジェクトが終了しているものもあれば、すっかり忘れて、全く進んでいなかったものもあり、今年度の下半期に取り組むべきプロジェクトも見えてきて、有意義な時間でした!

 他に、自分の振り返りとしては、以下の2つを行っています。
  (1)月1回、K院長と1時間程度で行っている1か月の振り返り
  (2)日記を書きながら、1日の振り返り
 これらも、振り返りをシステム化する事が大事だなと思っています。

 また、他者の経験から学ぶのも非常に貴重です。
  (1)フェローのH先生の振り返り
  (2)後期研修医のF先生の振り返り
 に参加させていただく事で、自らの学びにもなっています。

 家庭医として、日々、振り返りながら、自分の学びを言語化していますが、言語化する事で、他の家庭医の学びと比べられたりと、他者の経験から学ぶ機会を作る事にもつながります。
 そのため、忙しい日常の中でも、きちんとシステム化して、振り返りの時間をとろうというモチベーションが維持できています!

2009年10月21日水曜日

患者中心の医療の方法 第6の要素/現実的になる (0)

1. はじめに
1. 昨今の医療環境は以下の通り
(ア) 患者さんの問題はますます複雑で多面性を帯びてきている。
(イ) 時間は不足している。
(ウ) 資源はますます手に入りにくくなっている。
(エ) 医師の肉体的情緒的エネルギーは始終酷使されている。
(オ) 行政からの増大する要求でしばしば圧倒されてしまう。
(カ) 米国ではマネージドケアが台頭。
(キ) インターネットのような技術の進歩が医療に変化を与える。
2. このような環境で、家庭医にとって、“現実的になる”とは、医療や社会の多数の変化や発展に応じて変化し、敏感になる事と見なす。
3. 今回言及する問題は以下の3つ
(ア) 時間とタイミング
(イ) チームワークとチーム形成
(ウ) 資源の利用法における賢明な管理の重要性

【参考文献】
Judith Belle Brown.2002/山本和利監訳:患者中心のケアーケースブック.175,診断と治療社,2004.
Judith Belle Brown:Patient-Centered Medicine Transforming the Clinical Method.131,Radcliffe.2002

2009年10月16日金曜日

患者中心の医療の方法 第6の要素/現実的になる (2)

チームワークとチーム形成

こんな経験はありませんか?
(1)対診の理由を明確にしなかったために、家庭医・専門医ともに必要であるとは考えていなかった余分な検査が行われる事になった。

このような場合、結果として起こる可能性があることは、以下の2つ。
(1)コストの増加
(2)検査を受ける事によって、患者さんの不安が増す

このようなことを防ぐためにも、家庭医は以下のことに注意してみましょう。
(1)よいコミュニケーションをとる(紹介の理由を明確にする)
(2)経過観察をする
(3)専門医の役割を尊重する
(4)患者に合った専門医を紹介する

また、ある研究では、家庭医は紹介するにあたり、紹介状が読みにくかったり患者の現在の治療内容に触れていなかったりなど正確な情報を与えていないと批判されている。

【参考文献】
Judith Belle Brown.2002/山本和利監訳:患者中心のケアーケースブック.184-185,診断と治療社,2004.

研修医の抱える問題の本質を見抜いた指導

今日は研修医のSEA(Significant Event Analysis)でした。

他の指導医のコメントを聞いていて、思わず、「なるほど!」と声を出してしまいました。

そして、問題の本質を見抜ける指導医って、魅力的だなぁと改めて実感しました!

その本質の部分に、研修医が気づいていない時がとても効果的で、指摘をすると、研修医もハッと気づいて、次からの診療が変わる可能性があるんですよね。

そのような本質を見抜いた指導をするためには、何が必要か考えてみました。

(1)研修医が陥りやすい問題点を把握できていること

(2)今の研修医の状況(今の時点での目標や今の診療スタイルなど)が理解できていること

(3)研修医がこれまで研修してきた施設や環境の長所・短所を知っていること

(4)(1)の補足ですが、やはり、研修医の指導の経験があること

などが求められるのかなと思いました。

こんな風に、頭ではわかっていても、なかなか実行が難しい・・・。
他の指導医の素晴らしい指導を目の当たりにすると、ますます、自分にはできるだろうかと不安になる。
でも、前向きに捉えると、素晴らしい指導を目の当たりできたということは、指導の理想の形を見る事が出きて、それに向かって努力していけるとも考えられますよね。

うんうん。

さて、では、どのように努力していくかですが、

(1)は、自施設の指導医と対話を行う。

    (日本家庭医療学会の指導医が集まって、教科書を作れたら素晴らしい!?)

(2)は、目の前の研修医との対話を大事にする。

(3)は、指導医がその施設で研修はできないので、訪問指導に行くなどする。

(4)は、研修医のいる環境で働き続ける。

ことで解決できるのではないかと思っています。

結局は、「毎日精いっぱい生きる事が一番の修行なのです」?!

2009年10月9日金曜日

K先生のおかげ

 今日は室蘭市医師会学術講演会があり、参加してきました。

 テーマは『うつ病』だったのですが、情報交換の場で、演者の先生に質問をして、お話しをしていたら、以前の上司のK先生の同期生の方でした。

 「先生は何科の医者なの?」と聞いていただけたので、「家庭医なんです。」と答えたら、「もしかして・・・」というお話しになりました。

 「北海道家庭医療学センターはK先生が退職されてからも、頑張ってたんですね。」と言っていただき、室蘭工業大学の保健管理センターの精神科の先生を紹介していただけました。

 これで、工大生の患者さんが受診されても、精神科のことなら、相談しやすい環境になりました。

 その先生も、「こういう場で、他科の先生と知り合って、連携していきたいんです。」と言って下さって、ありがたかったです。

 これも、K先生のおかげですね。ありがとうございます!

怒らないこと

 自分の嫌な性格を直すために、最近、『怒らないこと』という本を読みました。

 本日、一緒に働いている医師から、患者さんから怒られて困ったが、自分が直接怒られていたら、冷静に対応できなかったかもしれないという話を聞いて、ふと、この本のことを思い出した。

 過程はどうあれ、怒らせてしまった。

 『怒らないこと』によると、「怒ること」は「不幸なこと」である。

 つまり、怒らせてしまったと言うことは、その人を不幸にしてしまったと言うことである。

 そう考えると、冷静になれないだろうか、と思いついたわけです。

 少なくとも、僕は、これから、怒られてもこのように考えて、冷静になれる気がします。

 上手く実践できたら、報告します〜!

 『怒らないこと』によると、どんな状況でも、「怒らない人」が本当に怒らない人とのことなので、人に怒られるという辛い状況で、自分が怒らない人になっているのか、これから、自分自身を観察していきたいと思います。

患者中心の医療の方法 第6の要素/現実的になる (1)

チームワークとチーム形成

こんな経験はありませんか?
(1)家庭医と看護師の患者へのアドバイスが矛盾していた
(2)グループ診療で、家庭医それぞれの患者へのアドバイスが矛盾していた

このような場合、結果として起こることは、以下の3通り。
(1)患者はどちらのアドバイスも受け入れて困惑する
(2)どちらか片方を信じて、もう一方に不信感を持つ
(3)どちらにも不信感を抱き、医療機関自体に不信感を持つ

いずれにしても、よい結果を生みません。
このようなことを防ぐためにも、チームで以下のことに注意してみましょう。
(1)一般的な問題に関してマネージメントの指針を確立する。
   →その指針について定期的に検討や議論を行うことが重要。
(2)おのおのの患者について定期的に話し合う(場を作る)。
(3)医療チームのメンバーから、患者さんが先述の結果のような状態に陥っている/陥りそうになっているという手がかりが得られたら、それらを全て明らかにする。
(4)意見の違いをもみ消してはならない。さまざまな意見が存在すること認め、それを患者さんに説明し、患者さんが最終的に決定できるように手助けする。
(5)効果的で有用なチームを作り上げるには努力が必要で時間がかかることを認識する。

【参考文献】
Judith Belle Brown.2002/山本和利監訳:患者中心のケアーケースブック.181-183,診断と治療社,2004.

2009年10月4日日曜日

平成21年度 第2回 家庭医療後期研修プログラム指導医養成のためのワークショップに参加して

 上司に機会を頂き、『ポートフォリオ作成支援のABC』のお手伝いをしました。

 実際に、本輪西ファミリークリニックで、どのように支援を行ったのか、実例を紹介させて頂きました。

 準備や実施の過程で、さまざまな気付きがあったのですが、一番の気付きだなと思ったことを書きます。

 それは、ポートフォリオ作成を家庭医療専門医試験の必須条件にしたことで、各研修施設が真剣に家庭医療とは何かを考えることになり、その結果、日本の家庭医療が発展する可能性を感じたということです。

 というのも、指導医は、研修医から研修医の作ったポートフォリオをよりよくするためのアドバイスを求められます。

 となると、指導医は家庭医療を知っておかないとアドバイスができないわけですから、指導医は家庭医療を勉強せざるを得なくなるわけです。

 そうすると、自然と、研修医への家庭医療についての指導もよりよいものになり、研修医がよりよい家庭医に育っていくのではないだろうかと思ったのです。

 ポートフォリオというものを専門医試験に入れるというシステムを作ったことが、このように指導医の行動を変えてしまう可能性があるのではないかと感じました。

 僕は、学生時代に家庭医療を専門にしようと決断した時に、日本全国で家庭医が働くという夢を持ったのですが、夢を実現するためには、その夢が実現するようなシステムを作ることが必要なんだなと思いました。

 学会の理事の先生が「専門医試験にポートフォリオを入れよう」と決断されました。

 このことに、どのくらいの労力を要されたのかどうか、私はわからないのですが、このきっかけやシステムが、日本全国の家庭医を目指す研修医、そして、彼らを指導する指導医を巻き込んで、最終的に、日本の家庭医療のレベルが上がるという大きな変化につながる。

 このようなことを考える機会を頂けたことに感謝です。

2009年8月3日月曜日

長期目標

10年後の目標 家庭医療プログラムのディレクターになる。
5年後の目標 家庭医療の教科書を執筆する。
3年後の目標 毎年、学会発表を行えるようになる。

2009年8月2日日曜日

ミッション・ステートメント

家庭医療を通じて、世界の人々の幸せに貢献する。

2009年7月22日水曜日

Pay it Forward

 今、日本医事新報の最新号を読んでいます。

 日本医事新報を読む時に、最近、楽しみにしているのは、「プライマリケア医応援プログラム」です。よく存じあげている先生の記事も多く、学会などの立ち話だけでは聞けない教えを頂いている気持ちで読んでいます。

 今回は、千葉県・わざクリニック院長の和座一弘先生が担当されています。

 和座一弘先生のお名前は拝見したことはありましたが、実際にお会いしたことはありません。

 今回、記事を読んで、和座一弘先生が自治医科大学地域医療学教室の研修医第1号でらっしゃることを知りました。第1号というのは、道がないところに道を作るという歩みを避けられません。きっと、いろいろなご苦労をされたんではないかとお察しします。いつかお会いできたら、道を作ってこられたお話しをお聞きしたいなと思いました。

 さて、記事に戻りますが、今回は、「開業医決断物語④ 研修医がクリニックにやってくる」というテーマだったのですが、その記事で、感銘を受けたところがあったので、紹介させて下さい。

 引用ここから

 あの時に先生(五十嵐正紘先生)が私に注いでくださった情熱の何分の一かでも、そして、あのとき過ごした素晴らしい時間の幾分かでも研修医と共有できたらと、この申し出を快諾したのでした。

 引用ここまで

 まさに、Pay it Forward!

 こんな風に思ってもらえたら、指導医冥利に尽きますね。

 これから夏休みの時期になり、我々の施設にも見学や実習に来て下さる学生さんや研修医も増える時期です。自分も、このようなPay it Forwardをイメージしながら、接していきたいなと思うと、彼らがやってくるのが少し楽しみになってきました。

 和座一弘先生の記事は、研修医とのやりとりなど、他にも素晴らしいなと思う内容が盛りだくさんでしたので、是非、ご一読下さい!

2009年7月8日水曜日

実行不可能なアドバイス

 本日、『「健康によい」とはどういうことか ナラエビ医学講座』(斎藤清二著)を読み終えました。

 その中で、何気ない一言アドバイスが、恐ろしい一言である可能性があることに気づかされたので、ご紹介します。

−−以下、引用−−

 注意すべきは、一見簡単に実行できそうなのにやってみようとすると絶対にできないし、それが実行不可能だということを、アドバイスされた当人も気が付かない、といったたぐいのアドバイスだ。

 「おなかがしょっちゅういたくなるの。どうしたらいいかしら?」とアドバイスを求めてきたら、「気にしないようにしなさい。」とアドバイスする。
 →アドバイスされた人は「気にしないようにしなければいけないのに、どうしても気にしてしまう。私はなんてダメなんだろう。」と思い込んで、ますます不快な気分になる。


−−引用、ここまで−−

 他にも、「もっとリラックスしなさい」「気持ちを明るく持ちなさい」「病いを受け入れなさい」「自発的に勉強しなさい」などが紹介されていました。

 今日も、外来で、危うく、実行不可能なアドバイスをしてしまって、「と言われても、○○さんはどうしたらよいのか、わからないですよね。」と自分で、自分にフォローを入れることになってしまいました。

 自分の姿勢として身につくまで、しばらく、意識して、外来診療をしていかなければ・・・。

 まずは、診察室の見えるところに、「実行不可能なアドバイスはしない」と書いた付箋を貼っておこうかしら。

2009年5月15日金曜日

デイホスピス

 今日は西胆振緩和医療研究会に参加してきました。

 幹事会の後に、研究会が開かれたのですが、僕が学生時代を過ごした名古屋から講師の先生が来て下さるので、懐かしい気持ちで参加しました。

 講師の先生は、阿部まゆみ先生。

 現在、名古屋大学大学院医学系研究科看護学専攻がんプロフェッショナル養成プランの特任講師でいらっしゃいます。

 演題は「地域への架け橋ー緩和ケアのエッセンスー」だったのですが、その中で、デイホスピスの紹介がありました。欧米では一般的と聞いてはいたのですが、講演の最後に、阿部先生が広島県で立ち上げられたデイケアホスピスを紹介したニュースのDVD映像を見せていただき、感銘を受けました。

 患者さんが満面の笑顔で過ごしてらっしゃるんです。

 私は、在宅ターミナルケアも実践しているため、がんの患者さんと接する機会も多いのですが、DVDの中の患者さんの笑顔を見て、外来で診察しているある患者さんが頭に浮かんできました。

 「もっといいケアが出来るじゃないか!」と閃いたわけです。

 ハッちゃんが、ハッとしました。

 早速、病棟ホスピスでお世話になっているソーシャルワーカの方に話をし、阿部先生にも話しをして、うまくいきそうな実感が持てました。

 ちょうど、うちにクリニックの看護師も参加していたので、月曜日に話しをして、よりよいケアを提供するべく、昼のカンファレンスで話し合いたいと思っています。

 今日は、たまたま、上司が参加できず、代わりに参加したのですが、そこで、阿部先生と出会えたのは、きっと、僕が何かを気づく時だったのでしょう。感謝ですね。

 この一期一会を大切にして、日々の診療に活かしていきたいと思います。

発見力をどう身につけるか

 今朝の勉強会で、上司は後期研修医の課題を見つけるのが上手いということに気づき、「発見力をどう身につけるか」、ということを自分の課題に設定しました。

 すぐに思い浮かぶのは、後期研修医の課題になりそうなことのポイントがわかっていること。

 他にも、何かないかと思い、『ビジネスマンのための「発見力」養成講座 (ディスカヴァー携書)』でググって、書評やまとめが記載されているブログを読んでいました。

 「仮説を立てること」や、比較する、分解する、気づいたことをメモするなどの知識が得られたので、家に帰ってから、内容を理解して、日々の実践に応用していこうかなと思っています。応用を始めたら、分析、統合、評価を行っていきます。


 その検索の途中で、小飼弾さんのブログで、ハッとしました。

ーー以下、ブログの引用ーー

ビジネス書ばかり読んでいては「勝てない」理由が、そこにある。ビジネスは所詮人々の所行。自然には敵わない(というより、自然のごく一部)。あえて問題を一般化することで特定の問題を解くというのは科学の十八番。そこから学ばない手はないのだ。

ーー引用、ここまでーー

 このようなことは今まで言われたことがなかったので、自分でも考えてみたいなと思い、早速、推奨されていた『数に強くなる (岩波新書)』を購入しました。届いたら、読んでみます。

2009年2月15日日曜日

第4回 若手家庭医のための家庭医療学冬期セミナー 感想

今日のブログは主に冬期セミナーに参加した方や参加したかったけどできなかった方向けです。
私も参加してきました!私のタイムスケジュールは以下の通りです。

2月14日
①13:00〜14:00 「家庭医の学びに必要な教育・学習理論」 
②14:15〜15:45 「診療所教育見本市」
③15:55〜17:25 「家庭医のコアプリンシプル;応用編」
④17:40〜18:20 「若手家庭医の学びのコミュニティを作ろう!」
⑤18:20〜19:00 「若手家庭医部会総会」
⑥19:00〜21:00 「懇親会」
⑦21:00〜23:30 「二次会」
⑧23:30〜00:30 「若手家庭医部会3役と冬期セミナープロジェクトリーダーで会議」
2月15日
①09:00〜10:42 「フォロワーシップ」
②10:55〜12:15 「家庭医として学び成長するために」
③12:20〜13:30 「若手家庭医の学びのコミュニティを作ろう!」

気づいた事や考えた事
2月14日
①「観察学習の影響力が大きい。指導医の行動を見て、研修医は変わっていく。」
 いくら言葉でいい事を言っていても、姿勢や態度が伴わないと、全く説得力がない。聞くと当たり前のように思えますが、自分で実践できていたかというと、反省する事もあり、意識して行動しようと思えました。

②冬期セミナースタッフからの依頼で、コーディネーターを担当させていただきました。アンケートの結果でも満足度が高く、参加者のニーズが高いワークショップであった事が再認識できました。つまり、冬期セミナースタッフが参加者の事をしっかりと把握できていた事もよくわかりました。今後も、継続して行いたいワークショップですので、時間配分など、今回の反省点を今後に生かしたいと思います。

③4月1,2,3日とうちのセンターの新しい後期研修医に、ポートフォリオとその作り方のレクチャーをする事になっていたので、とても参考になりました。これまでの自分の指導は、研修医に診療を振り返ってもらい、疑問に思った事を調べてもらって発表してもらうという形式だったのですが、このワークショップでは、ポートフォリオのネタになりそうな疑問や困った事を取り上げて、それをどのように解決していったかの記録をポートフォリオにするという内容でしたので、ポートフォリオの自分の知らなかった作り方を知る事ができました。4月に自分で、レクチャーをするのが楽しみになりました。

④昨年、若手家庭医部会の執行部が世代交代し、改めて、若手家庭医部会の役割やヴィジョンを話し合いました。その際に、コミュニティ形成を促進しようと提案させていただき、プロジェクトが立ち上がり、今回、実際に、それが実現できました。
 自分自身が、せっかく高い旅費を出して、セミナーに参加したのに、今までの知り合いと喋って終わってしまったという経験を何度かしていたんです。
 前半のこのセッションでは、参加者の皆さんに「コミュニティを作りたいな」という気持ちに火をつけられたのではと思いました。

⑤改めて、若手家庭医部会のヴィジョンを紹介し、その役割を参加者の方に知っていただけました。
 若手家庭医部会の一大イベントである冬期セミナーが終了しましたので、今後は、いかの事に力を入れたいと思っています。

(1)日本家庭医療学会認定後期研修プログラムの卒業生に向けての研修内容や今後の進路についてのアンケート調査(指導医のアンケート調査もできれば・・・)
(2)第24回日本家庭医療学会 学術集会・総会(2009年プライマリ・ケア関連学会連合学術会議)で行う若手家庭医部会担当のセッションの準備
(3)今回の冬期セミナーでできたコミュニティの活性化

 上記の内容に、興味のある方や、ご意見のある方は、是非、「にっぽんの家庭医」のメーリングリストに投稿していただければと思います。

2月15日
①私自身も、上司がいて、部下もいてという立場で、最近、フォロワーとしてどう振る舞えばいいのか、と少し悩んでいたのもあって、とても参考になりました。早速、明日から、実践できそうな内容でした。
②医師の自己認識を「自分の人生での経験や感情面での性質が患者やその家族、そして、他の医療職パートナーに与える影響への洞察」という定義を示して頂き、もっと自分の事を知らなければという焦りが、家庭医として働いていて、患者さんやそのご家族や他の医療スタッフに、自分がどういう影響を与えているのかを意識すればいいのだという安心に変わりました。もちろん、それ自身が意識しないと難しい事ではわかっていますが、「これならできる。」と思えました。
 また、悩んだり、苦しんだり、失敗したときが自己分析のチャンスで、感情的に苦しい時期を乗り越えたら、「なぜ、なぜ、なぜ」と行動やそれに対する自分の解釈などを深める事で、自分の事がわかってくるということをワークをやりながら実感できた。
 最後は、そのような事を繰り返す事で、患者さんの満足度につながり、ひいては、家庭医としての喜びにつながるという話があり、今後も、家庭医として働く楽しみがもらえました。

 学習者として参加したどのセッションも、自分の今のニーズ(顕在化しているもの、潜在的にあったもの)に合っていたので、参加してみての自分の満足度は非常に高いです。
 また、アンケートの結果を見ると、同じように思って下さった参加者の方が多かったので、大成功だったと思えて、さらに、満足です!

以上、長くなってしまいましたが、読んで下さってありがとうございます。
また、他に参加した皆さんも感想などお聞かせいただければ嬉しいですし、ご自分のブログに残された方は教えて下さい!

2009年1月28日水曜日

NIOX MINO(ニオックス・ミノ)

 先ほど、北海道新聞を読んでいたら、NIOX MINO(ニオックス・ミノ)の記事を見つけました。実は、私、恥ずかしながら、初めて知ったのですが、喘息の診断ができる器械なんですねぇ!
 喘息では、呼気中の一酸化窒素が増えるので、その一酸化窒素を検出し、数値として表示してくれるそうなんです。
 慢性咳漱の患者さんで、最後の最後に、咳喘息だったと診断される患者さんもいらっしゃるので、初診の日に、喘息と診断がつけば、診断までにかかる医療費を節約できますね。エコの時代にぴったりの器械?!
 また、重症度と数値が相関するらしく、重症度判定にも使えるとのこと。
 そのうち、喘息のガイドラインが、NIOX MINO(ニオックス・ミノ)を使ったものに変わってくるかもしれませんね。
 医学生時代は利根川進博士に憧れて、ノーベル賞を夢見た(は言い過ぎですね)ときもありましたが、自分にはそんな才能はないと、早々に諦めていました。
 しかし、素晴らしい発明はできなくても、素晴らしい発明に敏感になり、それが、人を幸せにするのなら、積極的に広める立場には立てると思っています。
 こういう人に役立つ発明を広めていく仕事もしていきたいですね。
 でも、今回は、イノベーション普及理論でいうと、私の立ち位置は、innovators(革新者)ではなく、early adopters(初期採用者)ぐらいでしょうか。
 早く保険適応になって欲しいですね。