2008年9月18日木曜日

スキー場の話

 今日、エクスターンシップで、うちのクリニックに来てくれた初期研修医の歓迎夕食会で、話していて、気づいたことがある。

 うちのセンターの理事長は、まさに、家庭医療の指導医であると。

 理事長と働き始めたこの半年間で、このことは、何となく感じていたのですが、会話をしながら、僕の頭の中で、明確になりました。

 今年の2月までの2年間、僕は、ある診療所で、長として働いていました。

 そして、研修医に指導をしていたのですが、自分の指導医としての役割は、指導医ではなかったのです。

 なぜ、そう思ったのか?

 スキーを教えることを例にとると、僕は、スキーを習いに来た人たちが、滑りやすいように、ゲレンデのコンディションをよくしたりといった環境を整える事はやっていました。

 しかし、スキーのインストラクターではなかったのです。

 つまり、滑り方は教えてなかったんですね。

 今までは、研修医が優秀だったので、滑り方を教えなくても、スキー場の環境を滑りやすい状態に整えるだけで、うまく滑ってくれていました。

 でも、もっとよい滑り方を教えることはできていなかったし、もし、躓いてしまう人が出てきたら、どうしたら、うまく滑れるようになってもらえるのか、わかっていませんでした。

 理事長が、勉強会やカンファレンスで、話す言葉の中に、インストラクターとしての適切なアドバイスがあり、僕自身も、この6か月間で、よりうまく滑れるようになっています。

 理事長のような家庭医療指導医になるべく、研鑽を積みたいですね。