2008年2月12日火曜日

第3回若手家庭医のための家庭医療学冬期セミナー (日本家庭医療学会・若手家庭医部会主催)

 私は、1つのワークショップに講師として参加し、3つのワークショップに学習者として参加しました。

 今回、このようなワークショップに学習者として参加すると、

 常日頃から、疑問に感じていたのだが、「今のところ、解決策がない」と思って、意識の外にあったこと

 や、

 教科書などを読んで理解はしていたつもりではいたが、実は、実用化のレベルまで達していなかったこと

 を発見するという経験をしました!

 具体的には、

 ワークショップ1「家庭医療の理論的基盤としての身体心理社会モデル」(指導医 藤沼康樹先生)に参加させていただき、

 医学的な問題以外の心理社会的問題を、日常の言葉ではなく、適切な用語に置き換えて、議論することの有用性

 を実感し、普段、研修医と行っているケースレビュー(1日の診療の振り返り)で実践してみようと思いました。

 また、

 ワークショップ2「家族志向のケア」(指導医 松下明先生)に参加させていただき、

 『家族指向のプライマリ・ケア』という本のp.9の図1.3が、脳の中に、使える図として入ってきました。

 つまり、診察している目の前の患者さんの背景に存在するご家族や関係する人々をイメージできるようになりました。

 自分が講師を担当したワークショップでも、kamekichiさんから、「足りない所に気づいた」というコメントを頂き、このようなワークショップでは、常日頃の自分の経験に、何らかのヒントが与えられ、翌日からの行動が変わるようなきっかけ作りができればよいのではないかと思いました。

 うちのセンター長もおっしゃられていたのですが、「ワークショップで全てを理解されたら困る」わけです。だって、何時間もかけて、色んな文献を読んだり、これまでの経験をまとめたりして、講師は準備をしているのですから。

 というわけで、自分が、講師として参加すると、このような準備する側の視点も理解できるからいいですね。たくさんお話ししたいことはあるのに、何時間もかけて準備をしたのに、学習者の方に伝えられることや伝えられる時間が限られているということを。

 だから、今回、学習者として参加したワークショップに対する自分の満足度も高くなったのかもしれないなぁと思っています。

 そして、このような経験を多くの若手の人にしてもらいたいなぁと思います。

 敷居が高いと思われるかもしれませんが、来年度の冬期セミナーには、初めて講師として参加される方が増えて欲しいですね。そのために、来年度の担当者のkamekichiさんとも、議論していきたいです。

 よろしくお願いします。

 また、ポストセミナー企画「後期研修討論会」では、指導医のテーブルに座らせていただき、家庭医療学専門医研修の研修医向けの学習ガイドを作るという新たな仕事に参加させていただくことになり、他(多)施設の指導医の先生方とコラボレーションさせていただくことになりました。早速、googleグループも立ち上がり、今後が楽しみです。

 さらに、タイムマネジメントをうまくやらなければ・・・。

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